屋久杉について


屋久杉とは

鹿児島県の大隅半島の佐多岬南南西に位置する屋久島で、標高500m以上の山地で自生するスギの中で、樹齢1000年を超える杉が屋久杉と呼ばれています。

屋久島は1993年に世界自然遺産に登録されていて、美しい自然景観とスギの良い生育地が有名です。

屋久杉は通常のスギと比べて樹齢が遥かに長く、大きいものでは樹齢2000年以上の大木が存在します。

屋久杉は希少価値が高く、日本の誇る銘木であり、日本人にとっては昔から親しまれている樹木でもあります。

屋久杉を使った工芸品は特に人気があります。

屋久島の環境

屋久島では梅雨の時期になると、約2ヶ月にわたり、激しい雨や台風の影響が自然環境に変化をもたらします。

降水量は1ヶ月で500ミリm以上と大変多く、雨が大量に降った後の滝では恐ろしい程の水が流れ落ち、滝つぼからは水があふれ出る程です。

 

この島には、もののけ姫の舞台となった白谷雲水挟などでは、降水量が多いと苔がより美しく生え、その光景は壮大な大自然を体感させてくれます。

山間部では標高1000m級の山々が連なり、中でも標高1936mと最高峰の「宮之浦岳」は九州地方のパワースポットとしても有名です。

縄文杉

縄文杉はスギとして日本で一番太くずんぐりした木です。 

普通の杉より背が低いのは台風などで折れにくいよう、地に応じた成長をしています。

江戸時代またはそれ以前からあると推測されており、樹齢2000年~7200年という説もあります。

杉と屋久杉の違いには、樹齢や生育地以外にも、年輪の細かさや香りの違い等の様々な特徴があります。

屋久杉は栄養価がほとんどない土壌で生き続けるために自ら油分を作り、朽ちずに今日まで行き続けています。

この油分の香りにはリラックス効果があり、懐かしい感覚と深さも感じられます。

屋久杉の木の中

1000年以上生き続けた屋久杉は、成長段階である程度成木してくると、芯の部分が朽ちてしまうため、その後は周りの年輪が木を支えながら大きく育っています。

空洞部分を一見すると、枯れて倒れてしまいそうな気もしますが、周りの年輪はとても丈夫なため、台風や山火事、落雷などの自然災害の影響でも無い限り、長い間成長を続けられるそうです。

木の中の空洞に見える鋭い棘のようなものは枝に伸びる元の部分になります。

高級な屋久杉(トラ杢)

トラ杢は年輪の模様とは別にできるキラキラした模様です。

木を動かすと3Dのように立体感を動いて見えます。

高級で価値ある屋久杉になります。

種類も豊富で油木のトラ杢、赤トラ杢、黒トラ杢、年輪に沿って1本だけ伸びていく「光明柄」埋もれていたグレー色した「神代トラ」などもございます。

なかなか入手できないのが残念ですが、入手したら丁寧にペンにしていきたいです。

希少な屋久杉(泡こぶ)

屋久杉の中でも、木の模様で点々のような泡のような模様が入っている部位の素材を泡こぶと呼びます。

この部位がある屋久杉は非常に少なく、20本に1本あるかといった割合の大変希少価値の高い部位で、「屋久杉の宝石」とも言われています。

この泡こぶも長い年月をかけて相当な苦労、変化などを乗り越えて生き続けて来た部位だと感じます。

高級トラ柄とは、また違った質感と模様で、屋久杉の中の王者と呼ぶに相応しい風格をもっているのが特徴です。

写真の泡こぶは、こぶ柄がギッシリ入っており、磨く前からキラキラしている稀な素材で、その仕入れ金額も通常の屋久杉とは比較にならない値段が付きました。

  こぶは屋久杉でも100本から150本くらいに1本付くかどうかのレア材です。